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グループ紹介

核酸医薬グループ
  Gリーダー 研究テーマ 主な論文

研究テーマ

核酸医薬(デコイ)を用いた分子治療法の開発

核酸医薬は目的とするDNAやmRNAの相補的な塩基配列をもった人工的に合成された核酸分子で、目的遺伝子・蛋白の発現や作用を制御することができます。この核酸医薬の一つである"デコイ"を使った新しい分子治療法の開発を進めています。疾患の発症・進展には多くの遺伝子が発現または抑制され、病態の形成に関与しています。これらの遺伝子は無作為に転写され発現するのではなく、転写の初期過程で特定の転写調節因子がコントロールしています。デコイ療法は"おとり核酸(デコイ)"を使って目的の転写因子のDNA上への結合をブロックし、本来活性化される遺伝子群の発現を調節して治療効果を得る方法です。これまで私たちの教室では多くの病態で活性化される転写因子として、細胞周期に関与するE2F、炎症に関与するNFκBそして細胞増殖・分化に関与するetsに対するデコイの治療効果を動物モデルで評価してきています。ターゲットとして循環器疾患では動脈瘤や新生内膜肥厚による再狭窄などがあり、さらに潰瘍性大腸炎や悪性腫瘍などにも対象疾患を広げています。

また臨床応用を考えた場合、核酸医薬の投与方法や生体内での動態が問題になってきます。そのため複数の転写因子を制御するキメラデコイ、低分解性に構造変更したリボン型デコイなどの次世代デコイの開発に加え、ナノテクノロジーを応用したDDS(drug delivery system)やデコイ溶出性ステントなどの新型デバイスの開発を進めています。このように基礎研究のみにとどまらず、臨床での応用をめざした研究を展開しています。

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