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臨床試験

現在進行中の試験
脂肪由来幹細胞を用いた中枢神経疾患、自己免疫疾患、がんへの治療応用に関する研究

① 試料・情報の利用目的及び利用方法

2022年4月〜2022年7月に医療法人香華会 朱セルクリニックで脂肪採取され、株式会社ASメディカルサポートで分離された脂肪由来幹細胞(ADSC)、研究機関の長の許可日〜2027年6月31日までに医療法人香華会 朱セルクリニック、医療法人 香華会 Tokyo Re:Born Clinic 麻布院、医療法人 香華会 Tokyo Re:Born Clinic 小倉院、医療法人社団 誠心会 Tokyo Re:Born Clinic 銀座院、医療法人 美喜有会 リペアセルクリニック、医療法人 美喜有会 リペアセルクリニック 東京で脂肪採取され、株式会社ASメディカルサポートで分離された脂肪由来幹細胞に肝細胞増殖因子(HGF)、MHP1などの炎症抑制や血管新生、神経突起伸張作用のある遺伝子を導入し、脳梗塞や多発性硬化症、がんなどの動物モデルに投与し、その効果と作用機序を明らかにすることを目的とする。
研究期間:研究機関の長の実施許可日-2027年12月31日

② 利用し、又は提供する試料・情報の項目

2022年4月〜2022年7月に医療法人香華会 朱セルクリニックで脂肪採取され、株式会社ASメディカルサポートで分離されたADSC、研究機関の長の許可日〜2027年6月31日までに医療法人香華会 朱セルクリニック、医療法人 香華会 Tokyo Re:Born Clinic 麻布院、医療法人 香華会 Tokyo Re:Born Clinic 小倉院、医療法人社団 誠心会 Tokyo Re:Born Clinic 銀座院、医療法人 美喜有会 リペアセルクリニック、医療法人 美喜有会 リペアセルクリニック 東京で脂肪採取され、株式会社ASメディカルサポートで分離された脂肪由来幹細胞、および、それぞれのADSCについて、疾患名、年齢、性別についての情報を利用する。

③ 試料・情報の提供を行う機関の名称及びその長の氏名

ASメディカルサポート・寺崎 兼司

④ 提供する試料・情報の取得の方法

2022年4月〜2022年7月に医療法人香華会朱セルクリニックで脂肪採取され、株式会社ASメディカルサポートで分離されたADSC、および、研究機関の長の許可日〜2027年6月31日までに医療法人香華会 朱セルクリニック、医療法人 香華会 Tokyo Re:Born Clinic 麻布院、医療法人 香華会 Tokyo Re:Born Clinic 小倉院、医療法人社団 誠心会 Tokyo Re:Born Clinic 銀座院、医療法人 美喜有会 リペアセルクリニック、医療法人 美喜有会 リペアセルクリニック 東京で脂肪採取され、株式会社ASメディカルサポートで分離された脂肪由来幹細胞を凍結保存下にて当研究室に輸送する。それぞれのADSCについての疾患名、年齢、性別についての情報は朱セルクリニックにて取得され、匿名化される。

⑤ 提供する試料・情報を用いる研究に係る研究責任者の氏名及び当該者が所属する研究機関の名称

研究責任者: 森下竜一
所属機関: 大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学

⑥ 利用する者の範囲

大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学、健康発達医学講座、遺伝子幹細胞再生治療学の所属する者

⑦ 試料・情報の管理について責任を有する者の氏名又は名称

島村宗尚

⑧ 研究の資金と利益相反について

本研究は株式会社ASメディカルサポートとの共同研究により実施し、同社から研究に必要な資金が提供されます。また、本研究の研究責任者は同社の技術顧問に就任しています。
研究を行うときにその研究を行う組織あるいは個人(以下「研究者」という。)が特定の企業から研究費・資金などの提供を受けていると、その企業に有利となるように研究者が研究結果を改ざんあるいは解釈したり、また都合の悪い研究結果を無視するのではないかという疑いが生じます。(こうした状態を「利益相反」といいます。)
この研究における利益相反は、大阪大学大学院医学系研究科・医学部臨床研究利益相反審査委員会による審査を受け、承認を得ています。我々はその審査結果に基づき、利益相反を適正に管理して研究を行います。

⑨ 研究対象者等の求めに応じて、研究対象者が識別される試料・情報の利用又は他の研究機関への提供を停止する旨

当該研究においては、研究対象者が識別される試料・情報は利用しない。また、他の研究域間への提供も行わない。

⑩ ⑨の研究対象者等の求めを受け付ける方法

研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
〒565-0871 吹田市山田丘2−2 大阪大学最先端医療イノベーションセンター6階 0612B、大阪大学大学院医学系研究科遺伝子幹細胞再生治療学講座 電話 06-6210-8359、島村宗尚

研究責任者:
国立大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学 森下竜一

抗体検査によるCOVID-19未感染健常者の検討
診療科: 大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学講座
目的: COVID-19感染に対するワクチン療法適応となる、COVID-19未感染健常者を抽出することを目的とする。
対象: 健常者
方法: 試料(唾液、血液)は、インフォームド・コンセントの後に大阪大学病院にて採取される。解析項目は唾液を用い、COVID-19をターゲットにしたRT-PCR検査および血液を用いた抗体検査を行う。抗体検査には3D Matrix社の2019-nCoV IgG/IgM Test kitを用いる。解析項目は最新の論文発表や研究の進展により適宜追加される。そのため採取された試料は大阪大学で保存する。
連絡先:

ご質問がござましたら、ご連絡ください。宜しくお願い致します。
眞田 文博(研究責任者) sanada@cgt.med.osaka-u.ac.jp

関連ページ:
http://www.cgt.med.osaka-u.ac.jp/cont/norm04_d_4h.html#r1

COVID-19患者における2019-nCoV IgG/IgM Test Kit(3D matrix社)抗体検査の性能検討
診療科: 大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学講座
目的: 新型コロナウイルス感染患者に抗体が出来ているかどうかを2019-nCoV IgG/IgM Test Kit(3D matrix社)を用いて検討します。
この検査により、新型コロナワクチン適応者の選択、感染早期における迅速簡易診断法の確立を目指します。
対象: 江戸川病院、阪和第二病院、国立国際医療研究センター病院、国際医療福祉大学病院(三田病院・成田病院)で新型コロナウイルス感染症の診断を受けられ、この研究に参加された方
方法: 診察時に採血した血液のうち、診療で使わなかった分(残余血清サンプル)を使い、大阪大学で新型コロナウイルスに対する抗体、抗原を測定します。
連絡先:

ご質問がござましたら、ご連絡ください。宜しくお願い致します。
眞田 文博(研究責任者) sanada@cgt.med.osaka-u.ac.jp

関連ページ:
http://www.cgt.med.osaka-u.ac.jp/cont/norm04_d_4h.html#r2

炎症関連疾患でのペリオスチンを含む蛋白質の機能解析
診療科: 大阪大学医学部附属病院 老年・高血圧内科、皮膚科、眼科、内分泌腫瘍外科、整形外科
目的: 様々な炎症関連疾患で分泌されているぺリオスチンは、炎症の遷延化や病態の悪化につながっていると考えられています。多岐にわたる臨床の炎症関連疾患とぺリオスチンの関係を検討し、慢性炎症病態での機能的役割や診断的役割を検討致します。(介入試験ではありません。)
対象: 癌を含む、様々な炎症関連疾患
方法: 臨床検体の血液や摘出した組織の一部を用いて蛋白質・遺伝子レベルでの解析を行います。
連絡先:

ご質問がござましたら、ご連絡ください。宜しくお願い致します。
谷山義明(研究責任者) taniyama@cgt.med.osaka-u.ac.jp

関連ページ:
http://www.cgt.med.osaka-u.ac.jp/cont/norm04_d_4h.html#r3

糖負荷試験を用いたアルツハイマー病の新規診断方法の開発

アルツハイマー病症例の脳には「老人斑」が形成され、「アミロイド・ベータ」というたんぱく質が蓄積することが知られている。最も信頼性の高いアルツハイマー病の診断法として髄液中の「アミロイド・ベータ」を計測することが推奨されるが、実臨床では侵襲が高く、検体を得るためのリスクを考えると躊躇されることはしばしばである。現在、補助診断としてCT・MRI・SPECTといった画像診断を組み合わせることでより正確な診断を得ようとされている。しかし画像検査では既に進行した病態しか診断することができず、より早期の診断に用いるには難しいのが現状である。またアミロイドPETも施設が限られ、より広い患者層に対してスクリーニングを行うにはふさわしくない。そのため、世界中でアルツハイマー病を早期診断できるより安価で簡便なスクリーニング方法が模索されている。脳に蓄積されるとされる「アミロイド・ベータ」も通常の血液検査(採血)では、診断に用いることは困難と考えられていた。しかし我々は、アルツハイマー病患者に糖負荷試験を行うことにより、この「アミロイド・ベータ」の変動パターンが、早期スクリーニング目的のバイオマーカーとなる可能性を見出した。詳細については、すでに下記の英文学術雑誌に発表している。

Oral Glucose Loading Modulates Plasma Aβ Level in Alzheimer Disease Patients: Potential Diagnostic Method for Alzheimer Disease. Dementia and Geriatric Cognitive Disorders 2012, in press

この初期検討での成果をより大規模な試験で追証するために現在も上記の臨床試験を継続している。現状ではアルツハイマー病に対する明らかに有効な治療法はない。その治療に当たっては、新しい機序に基づいた治療薬を開発するばかりではなく、薬剤の効果を最大限に引き出すために、より早期に疾患を診断できる方法を開発することも重要となる。本研究の結果はこうしたより安全で有効な診断方法の開発を目的としたものであり、その結果は将来の認知症医療の発展にとって大変貴重なものとなりえる。

終了した試験
「新規抗菌性ペプチドによる難治性皮膚潰瘍治療薬の開発」について

本臨床研究は終了いたしました。

HGF遺伝子プラスミドを用いた下肢虚血の治療のための遺伝子治療臨床研究

短期および中・長期における阪大での治験結果(第1/2a相試験)の詳細は、すでに下記の英文学術雑誌に発表されています。

Safety evaluation of clinical gene therapy using hepatocyte growth factor to treat peripheral arterial disease. Hypertension. 2004 Aug;44(2):203-9.

Phase I/IIa clinical trial of therapeutic angiogenesis using hepatocyte growth factor gene transfer to treat critical limb ischemia. Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2011 Mar;31(3):713-20. Epub 2010 Dec 23.

また、遺伝子導入2年後までの長期安全性・有効性成績についての論文が下記英文学術雑誌にアクセプトされ近日発表予定です。HGF遺伝子治療を受けた患者は、2年経過後もABPI、安静時疼痛、虚血性潰瘍サイズの改善効果が維持されていました。2年経過後の大切断発生率は0%、死亡率は9.5%と過去の自然経過報告や他の治療報告より良好でした。

Long Term Follow Up Evaluation of Results From Clinical Trial (TREAT-HGF) Using Hepatocyte Growth Factor Gene to Treat Severe Peripheral Arterial Disease Arterioscler. Thromb Vasc Biol. in press

第3相試験につきましては、2004年から2007年にかけてHGF遺伝子プラスミドの効果、副作用を検討するため、第3相試験(多施設によるランダム化プラセボ対象臨床試験)が40症例で行われました。従来の内科的治療に反応せず、外科的治療が困難な症例に対して実施されました。治療から12週目の時点で全体で70.4%の患者様が主要エンドポイントである安静時疼痛の改善、潰瘍サイズの縮小を認め(偽薬群30.8%)、特に、重症な患者様における潰瘍サイズの減少は100%(偽薬群40%)でした。24週目の時点でも治療効果は持続していました。遺伝子投与に起因すると考えられる重篤な副作用の発現は認められませんでした。詳細につきましては、すでに下記の英文学術雑誌に発表されています。

Randomized, double-blind, placebo-controlled clinical trial of hepatocyte growth factor plasmid for critical limb ischemia. Gene Therapy. 2010;17:1152-1161

E2Fデコイ核酸医薬の下肢血管狭窄または冠状動脈狭窄へのステント後再狭窄に対する探索的臨床研究

本臨床研究は終了いたしました。

NFkBデコイ核酸医薬の下肢血管狭窄または冠状動脈狭窄へのステント後再狭窄に対する探索的臨床研究

狭心症の治療で行われる冠状動脈ステント留置術では、留置後の再狭窄が問題となっています。この再狭窄に対する核酸医薬(NFkBデコイ)の有効性の検討(第1/2a相臨床試験)を大阪大学、九州大学、東京医科歯科大学の3施設で行い、良好な結果を得ました。

冠動脈狭窄のある17症例にステント留置後、NFkBデコイを留置部に局所投与しました。6か月後の検査で再狭窄は1例のみと、高い再狭窄予防効果を認めています。また治療に関した重篤な副作用はなく、安全性にも問題ありませんでした。詳細につきましては、すでに下記の英文学術雑誌に発表されています。

Long-term follow up of initial clinical cases with NF-kappaB decoy oligodeoxynucleotide transfection at the site of coronary stenting. J Gene Med. 2008 Jul;10(7):805-9.

この研究はさらに発展しており、現在開発中のNFkBデコイをコーティングした血管拡張用バルーンカテーテルは、動物実験で高い治療効果を示しました。ステントとの併用療法に加え、ステントの適応とならない病変に対する有効な治療法としても期待されています。現在、シャントトラブルに対する臨床研究の準備が進み、近いうちに開始予定となっています。

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