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概要・沿革

臨床遺伝子治療学講座の設立の経緯

大阪大学では、1999年より金田安史教授の元で遺伝子治療学講座が国内で初めての遺伝子治療専門講座として開設されました。その結果、国内で初めての生活習慣病(末梢性血管疾患)のHGF遺伝子を用いた遺伝子治療臨床研究、国内初の核酸医薬デコイオリゴ(E2F及びNFkBデコイ)による血管再狭窄の臨床研究、NFkBデコイオリゴ軟膏によるアトピー性皮膚炎の臨床研究(弘前大との共同研究)、NFkBデコイによる慢性関節リウマチの臨床研究(大阪大学整形外科との共同研究)、HVJ-エンベロープベクターの開発と試薬としての販売(ゲノムワン)、などの多くの成果を生み出してまいりました。また、遺伝子治療を医薬品化するためにバイオベンチャー(アンジェスMG社)を設立するなど、患者さんに研究成果を還元するために積極的に活動してまいりました。その中で、遺伝子治療という学問領域が臨床現場と密接に関連しており、基礎医学と臨床医学のフィードバックが究めて重要であることが明らかになってまいりました。幸いにして、第一製薬より遺伝子治療学の更なる発展を目的として、寄附講座開設の申し入れがあり、従来の遺伝子治療学を更に飛躍させるため、臨床遺伝子治療学講座を設けることになりました。基礎部門を主に担う遺伝子治療学講座と臨床部門を担う臨床遺伝子治療学講座の2講座がそろうことにより、欧米での遺伝子治療センターに匹敵する先進医療の推進機構ができることになりました。なお、臨床遺伝子治療学講座の寄附講座教授として森下竜一が2003年3月17日より着任しております。

教室定員

寄附講座教授 1名
准教授 2名

主要な研究領域

本寄付講座では、遺伝子治療に関するトランスレーショナル・リサーチの充実を図り、下記のような研究開発を行います。

(1) 生活習慣病に対する新規遺伝子治療の開発
(2) 各種難治性疾患に対する新規遺伝子治療の開発
(3) 安全で効率の高い新規遺伝子導入法の開発
(4) 新規治療用遺伝子の探索と臨床応用

その結果として、1)新規遺伝子治療薬の開発、2)独創的な遺伝子治療のための新規遺伝子の発見と機能同定、3)安全で有効性の高い新規遺伝子導入ベクターの開発、4)遺伝子治療用医薬品としての開発のための臨床薬理学の確立、などの成果を期待しています。

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