大阪大学大学院 健康発達医学
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はじめに(バックナンバー)
<平成30年度>

健康発達医学は平成22年4月に大阪大学大学院連合小児発達学研究科の寄附講座として始まり、その後平成27年4月から医学系研究科の寄附講座となり、平成30年4月から再度寄附講座の延長が認められて今に至っております。講座開始時に立ち上げた生活習慣病に対する治療ワクチンの研究は、アンジオテンシンIIを標的とした治療ワクチンの治験がオーストラリアで開始されたことは大きな成果と思っています。また、国内の共同研究者との共同研究で様々な疾患治療に向けての治療ワクチンの開発に取り組んでおり、いくつかのプロジェクトでは基礎研究から実用化研究へとステージを移ってきており着実な進展が感じられます。今後も産学連携体制でこの新しい治療法を臨床応用に向けて発展させていくとともに、常に新しいアイデアを実現すべく治療ワクチンの改良にも挑戦していきたいと思います。

健康発達医学でこれまで継続して続けてきました「新規機能性ペプチドを用いた皮膚潰瘍を対象とした医師主導治験」は、昨年度にWerner症候群の皮膚潰瘍に対する臨床試験を終えて無事に企業へ導出されました。引き続き今年度に企業治験を行う予定となっており、一仕事を終えて若干満足しております。また、脳梗塞の新規治療法の開発はペプチド創薬として大きく発展しており、他の疾患治療の可能性も大きく膨らんできています。さらに、今年度には新しいテーマにも取り組みたいと考えて、さらなる挑戦をしたいと思います。

中神 啓徳 大阪大学大学院 医学系研究科
健康発達医学寄附講座教授
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