大阪大学大学院 健康発達医学
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はじめに(バックナンバー)
<平成29年度>

健康発達医学は平成22年4月に大阪大学大学院連合小児発達学研究科の寄附講座として始まり、その後平成27年4月から医学系研究科の寄附講座となりました。講座開始時に立ち上げた高血圧・糖尿病などの生活習慣病に対する治療ワクチンの研究は、国内外の共同研究者との共同研究の輪が大きく広がり、様々な疾患治療に向けての治療ワクチンの基礎研究が始まっております。さらに、本年度は東京医科歯科大学の先生方と合同で治療ワクチンの開発を目指す国内の研究者と一緒に能動免疫療法シンポジウムを行います。興味のある製薬企業・創薬ベンチャー・ペプチド関連企業にもご参加いただき、産学連携体制でこの新しい治療法を臨床応用に向けて発展させていきたいと願っております。また、高血圧ワクチンも海外でのフェーズIを予定しております。その中で本研究室はヒト臨床応用に向けたワクチンの基盤技術を確立するための地道な努力を続け、しっかりとした土台を作っていく役割を果たすとともに、常に新しいアイデアを実現すべく治療ワクチンの発展系に挑戦していきたいと思います。本分野の研究の今後の大きな展開に期待します。

昨年実施しました新規機能性ペプチドを用いた皮膚潰瘍を対象とした医師主導治験は初期評価試験の結果が得られましたので、今年度も引き続き実施予定です。また、脳梗塞の新規治療法の開発も毎年着実に成果を出して進んでいます。我々の研究シーズ・技術がそれぞれの研究者の専門分野での新規治療法開拓の一助になればと思います。

今年度のスローガンとして「学は須く聖なるべし」を掲げ、真摯に毎日の生活と向き合い、受け止めながらサイエンスに正面から取り組みたいと願います。

中神 啓徳 大阪大学大学院 医学系研究科
健康発達医学寄附講座教授
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